Web担当のうたまるです。どーもです。
今回はSEO対策を外部の業者さんに依頼した時の話をご紹介します。結論から言うと、この時の対策は失敗に終わりました(T_T)。
今現在、主流のSEO対策と言えば、品質の高いコンテンツを書いて、そこから自然な被リンクを獲得する方法が王道とされていますよね。しかし、このSEO会社はこの方法とはちょっと違うやり方を提案してきました。
若干の違和感を感じつつも、このSEO会社に対策を進めてもらいましたが、次第にこの違和感が大きくなっていきました。最終的に「この方法はペナルティのリスクを伴うのではないか?」と感じたので短期間で契約を終了させました。
今回はその時にどんな対策を行って、どんな問題点があったのかをご紹介します。これからSEO対策を外注しようとお考えの方のヒントになれば嬉しいです。
どんなSEO対策を行ったのか
この時のSEO会社が行った対策は主にこの3つです。
- ・内部対策の提案
- SEO対策の書籍やWebサイトで紹介されている内部対策と同様の修正提案。「このページのここを修正してください。」といった感じの指示書をもらって、修正作業を私が行いました。
- ・コンテンツ記事の制作(3記事/月)
- 1記事2,000文字程度のコンテンツ記事を月に3記事納品。SEO会社専属のライターがキーワードの出現率やコピーコンテンツに配慮したSEOに強い記事を制作します。
- ・サテライトサイトの制作
- SEO会社がサテライトサイトを制作し、そこから被リンクを貼る。急に被リンクが増えると、不自然な被リンクと判断されてしまうリスクがあるので、IPアドレス、ドメイン、被リンクを貼る時期などは分散されています。
契約前に、ライターさんが過去に書いた記事とサテライトサイトを確認させて欲しいとお願いしましたが、「他のお客様の情報になるのでお見せできません。」との理由で、見せてもらえませんでした。
過去の実績を見せてもらえなかった点が若干気になったものの、この提案内容でSEO対策を進めることになりました。そして、明らかな問題点が見えてきたのは実際にSEO対策を始めてからでした。ではでは、具体的にどんな問題があったかご紹介します!
問題点1:コンテンツの品質が低すぎる(本当にごみレベル)
1つ目の問題点はコンテンツ記事の制作にありました。具体的にどんな問題があったかと言うと…
- 記事の内容が超絶薄い。他社サイトの内容をサラッとなぞった程度。
- 間違った情報が多い。
- 誤字脱字が多い、日本語がおかしい、文脈がおかしい。
こんな感じのコンテンツが毎回納品されてきました。「えっ??ナニコレ??」ってなりましたよ、ホントに…。SEO云々の前に、企業のWebサイトに載せていい文章ではない。外注に1記事500円で書かせた??と思わせるようなクオリティでした。
他サイトの内容をさらっとなぞったような、ぺらっぺらのうっすーい内容の記事でした。さらに、ニホンゴガオカシイ( ノД`)。。。
もちろん、SEO会社の担当に何度も伝えましたが全く改善されませんでした。ライターさんにきちんと取材をして欲しい、それが難しいなら、せめて電話でやり取りをさせて欲しいとお願いしましたが、それはできませんと言われてしまいました。
納品された記事は一応、キーワードも含まれていて、コピーコンテンツにもなっていないようでした。しかし、このまま会社のWebサイトに載せることはできませんので、毎回、修正内容で真っ赤になった原稿を返していました。そして、修正された記事を最後に私が書き直していました。
このコンテンツチェック&修正の手間が一番しんどかった点です。この作業が3記事×6ヶ月続きましたが、それぞれの記事の月間アクセス数は20~30アクセス程度しかなく、無意味な作業に手間を取られている感じがさらにストレスを増大させました。
SEOに強い記事を書くと言っていたのに何かおかしいぞ…
問題点2:ペナルティのリスクを伴っていた
先述したコンテンツ記事のクオリティが低さから、サテライトサイトに対する不安が出てきました。
サテライトサイトもメインサイトに関連性のある、品質の高いサイトであれば、SEOの効果を期待できます。逆に、被リンク目的の低品質なサイトと判断されてしまうと、Goolgeのペナルティを受けるリスクがあります。
そして、このSEO会社が品質の高いサテライトサイトを作れるとは、どうしても思えませんでした。SEO会社が納品してきた記事は日本語がおかしいレベルでしたし、情報も間違いだらけでした。これで「品質の高いサテライトサイトを作ります!」と言われても信用できません。
しょぼいサテライトサイトから被リンクを貼られて、ペナルティになる不安の方が大きかったです。また、サテライトサイトはURLを含め、一切、情報を開示してもらえなかったので、余計に不安が募りました。
問題点3:費用倒れに終わるリスク
もしも、SEO会社との契約を終了した場合、サテライトサイトから貼られた被リンクは外されます。(サテライトサイトはSEO会社の持ち物。)つまり、SEO対策を続ける限り、このSEO会社に延々と費用を払い続けなくてはいけません。
これで費用対効果が合うのか疑問です…。
コンテンツ記事の更新を続けていれば、そこから自然な被リンクを獲得できたかもしれませんが、ゴミ品質の記事では難しい気がします。せめて、もうちょっとましな記事であれば、また違った結果が得られたかもしれません。(泣)
問題点4:ロングテールSEOには向かない
SEO対策を始めた当初、すでに競合他社にビッグキーワードの検索上位を取られていました。そのため、ロングテールSEO(競合の少ないニッチなキーワードで検索上位を狙う)で対策を行うのが現実的です。
しかし、SEO会社はこのような方針でした。
- コンテンツには力を入れない
- 1キーワード○○万円という費用設定(月額)
ロングテールSEOを行うには、幅広いキーワードで品質の高いコンテンツを作る必要があります。つまり、このSEO会社の方針とは真逆の方向性でした。
対策キーワードを広げれば、費用が膨大になりますし、そもそもこのSEO会社は品質の高いコンテンツを作ることができません。
契約前にチェックしたいポイント
今回のSEO対策の失敗から契約前にこれは確認しておいた方がいいな、と思うことをまとめました。
コンテンツの品質は必ず確認しておく
Goolgeはコンテンツの品質を重視します。
そのため、コンテンツ制作を含んだ提案をしてくるSEO会社が多いと思います。「〇〇〇で検索順位3位です!(●´ิ∀´ิ●)ドヤァ」みたな営業が時々きますが、検索順位だけでなく、どのようにコンテンツ制作を進めるのかも確認しておきましょう。
例えば、こんな感じの質問をしてみてください。
- 過去に書いた記事を見せてもらえるか
- 同じ業種の記事を書いたことがあるか
- ライターが取材をしてくれるかどうか
- ライターはどのように情報を集めるのか
最低限の文章力があるかを確認するために、①過去の記事は見せてもらった方が良いと思いますが、その他の4つの質問はすべてクリアしている必要はないと思います。同じ業種での経験がないのであれば、取材をしてもらうなどの方法で情報共有をすれば済みますし、直接、会えなくても電話やオンラインでのやり取りでもOKだと思います。
大事なのは、コンテンツの情報源をどのように確保するかです。SEO会社のライターもSEOの技術には詳しくても、クライアントの会社のことや業界について詳しいわけではありません。
取材をせずに書いたコンテンツは内容が薄くなる危険性が高いです。書籍やネット検索など、すでに世の中に出回っている情報だけで記事を書くため、オリジナリティもありません。専門的な内容になってくると間違った情報が混ざってくることもあり得ます。
コンテンツ記事やサテライトサイトも含めて、Goolgeはコンテンツの品質を重視します。SEO会社がどれぐらいコンテンツに時間を割いてくれるか、必ずチェックしておきましょう。
SEO対策をする上でどのタスクに力を入れるか確認する
今現在、主流のSEO対策と言えば、品質の高いコンテンツを書いて、そこから自然な被リンクを獲得する方法が王道とされていますよね。しかし、SEO会社がこの王道の対策を行うとは限りません。
契約前に、これから行うSEO対策の中でどのタスクに力を入れるかを聞いてみて下さい。
ちなみに、王道のSEO対策と、今回依頼したSEO会社の対策を比べるとこんな違いがありました。
王道のSEO対策
- 内部対策
- 良質なコンテンツを作る
- 自然な被リンクの獲得
- ロングテールを狙う
SEO会社の対策
- 内部対策
- コンテンツ記事の制作
- サテライトサイトからの被リンク
- ビッグキーワードを狙う
それぞれ比較していきましょう。
- ・内部対策
- これはどちらも同じでした。サイト構造を最適化して、検索エンジンにWebサイトの内容を適切に伝えます。
- ・コンテンツ制作
- ”Googleは品質の高いコンテンツを評価する”ことから、良質なコンテンツを作ることがSEO対策の定番になっています。それに対して、今回のSEO会社はコンテンツには全く力を入れていませんでした。問題点1で上げたとおりの低品質でした。
- ・被リンクの集め方
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品質の高いコンテンツから自然な被リンクを多く獲得する方法に対して、SEO会社は自作のサテライトサイトから被リンクを貼ります。
この時にどちらの被リンクが欲しいかが問題です。自然な被リンクを増やすのは時間がかかりますが、サテライトサイトからの被リンクは短期間で貼ることができます。ただし、品質の低いサテライトサイトからの被リンクはペナルティのリスクが伴います。
- ・対策キーワード
-
ロングテールSEOは、競合が少なく上位表示しやすいキーワードを複数攻略することで、Webサイトへのアクセスを増やす方法です。これに対して、ビッグキーワードによる対策は、検索数の多いメジャーなキーワードを上位表示させる方法です(難易度がめっちゃ高い)。
すでに競合にビッグキーワードで検索上位を取られているのであれば、ロングテールキーワードを狙いに行く方が現実的です。いきなりビッグキーワードで勝負するのは無謀な挑戦とも言えます。
このように、コンテンツに重点を置くか、サテライトサイトに重点を置くかの違いがありました。どちらの方法でSEO対策をしたいか、契約前にしっかり確認しておきましょう。
SEO会社が王道のSEO対策をするとは限らない
今回の失敗で大きかったのは、「SEO会社は王道のSEO対策をするだろう。」という思い込みにありました。
契約前の打ち合わせで「SEOに強い記事を書きます。」とSEO会社は言っていました。そのため、品質の高いコンテンツ記事を書いて、そこから自然な被リンクを獲得しつつ、サテライトサイトも育てながら被リンクを増やしていくものだと思っていました。が、全然違いました…。
今回依頼したSEO会社は「サテライトサイトからの被リンク」のみに力を入れていました。
この差は大きかった…( ノД`)
SEO対策を外部に依頼するときは、この3つもチェック項目に入れておくと良いと思います。
- コンテンツの品質は必ず確認しておく
- SEO対策をする上でどのタスクに力を入れるか確認しておく
- 今現在、主流になっているSEO対策を知る
③主流になっているSEO対策を知る、と言うのはSEO会社の話を信じても大丈夫かどうかを判断するために必要です。SEO対策に近道はありません。高価なツールを勧めてきたり、裏技っぽいテクニカルな方法を提案してきたら、その会社は怪しいと思ってください。
楽なSEO対策は無いと思っておいた方が安全です。
参考サイト
ビッグキーワードやら、ロングテールやら、細かい説明もせずに書き進めてしまいました。私がいつも参考にさせてもらっているサイトを載せておくので、参考になさってください。