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SEO対策を外注したけど費用対効果が合わなかった件【SEO会社Cの場合】

Web担当のうたまるです。どーもです。

今回の記事は、私がSEO対策を外部の業者さんに依頼した時のお話です。SEO対策を外部に依頼するのは2社目なのですが、今回も失敗に終わりました(T_T)。

悪質なSEO会社に引っかかってしまった訳ではありません。Googleからペナルティを受けたり、検索順位が落ちたなどのトラブルがあったわけでもありません。ただ、費用対効果が合わないと感じたので短期間で契約を終了させました。

良いSEO会社を見つけるのって難しいですよね、「口コミサイトを信用しても大丈夫?」「有名企業であれば大丈夫?」何を基準に選べばいいのか判断しにくくないでしょうか?

外部リンクを売りつけてくるような、分かりやすい悪質SEO会社であれば除外できるのですが、もっともらしい説明をしてくるSEO会社の良し悪しを判断するのは難しいと思います。

そこで、今回依頼したSEO会社がどんな対策をしたのか、どこが問題だったのかをご紹介します。これからSEO対策を外部に依頼しようか迷っている方のヒントになれば幸いです。

どんなSEO対策を行ったのか

まずは、どんな対策をしたのかをご紹介します。主に行った対策はこの3つです。

  • 内部対策
  • 記事制作(月5記事)
  • ソーシャルブックマーク配信

基本的な方針としては、コンテンツ記事を書いて、その記事をソーシャルブックマークに配信し、被リンクを獲得するという方法でした。変な裏技を使ったブラックな方法ではなく、地道にコンテンツを積み重ねて行く、まっとうな方法だと思います。

では、なぜ短期間で契約を終了させるに至ったのかをご紹介します。

記事のクオリティに疑問を感じた

今回のSEO対策は記事制作が主な作業でした。作業手順はこんな感じです。

  1. 記事テーマを決める(キーワードを決める)
  2. 記事の構成を考える
  3. 記事テーマに沿って情報収集をする
  4. 文章を書く
  5. 記事のチェック・修正

この5つの手順の中の①③⑤を私が担当し、②④をSEO会社が担当するという形でした。では、どのような問題点があったのでしょうか。

記事制作の問題点、コンテンツの内容が薄い

記事制作を進める上での問題点は、ライターさんと直接やり取りできなかったことです。

つまり、ライターさんは私が用意した情報と、ネット検索で出てくる程度の情報で記事を書かなくてはいけません。そのため、取材無し・質問なしで作業を進めるしかなく、テーマに対してコンテンツを深掘りすることができませんでした。

その結果、出来上がった記事は「内容が薄い」「他社サイトのリライト記事」という印象でした。

Google様はこのように言ってなかったでしょうか?

オリジナルで有用なコンテンツを持つ高品質なサイトが、より上位に表示されるようになります。

Google ウェブマスター向け公式ブログ: 日本語検索の品質向上にむけて

SEO会社に書いてもらった記事がGoogleのこの指針に沿っているか疑問でした。一応、記事として成立はしていますし、コピーコンテンツにもなっていません。文章の中にはちゃんとキーワードも盛り込まれています。

ですが、「この記事は誰かの役に立つのだろうか?」という疑問が頭から離れませんでした。

費用対効果が合わない

納品された記事を読んで思ったのは、「〇〇万円も出してこの程度のクオリティ?」というのが正直な感想でした。今回、依頼した記事は、1記事〇〇万円(パソコン1台分ぐらいの金額)、決して安い金額ではありません。

また、こちらの作業負担もかなり大きかったことも、費用対効果が合わないと感じた点です。

作業負担が大きかったのは、情報収集の作業と、出来上がった記事の修正作業でした。もちろん、外部のライターさんは商品やサービスのこと、業界のことをよく知りません。なので、この作業を私が担当するというのは妥当だと思います。

しかし、問題はここからです。

先述したように、ライターさんとやり取りができていなかったので、コンテンツの内容を掘り下げることができません。さらに、ライターさん自身のリサーチの精度も低いように思いました。

記事制作を始めた当初は、「提供いただく情報は、簡単な箇条書き程度で大丈夫です。」と言われていました。なので、簡潔にまとめた情報をお渡ししていたのですが、出来上がった記事は間違った情報が混ざっていることが多く、チェックと修正指示の手間が負担になりました。

そのため、以降はより詳しくまとめた情報をライターさんに渡すようにしました。すると、私が書いた文章がそのまま原稿にコピペされている記事が目立ち始めました。

こうなると、わざわざ高額な費用を払って記事制作を依頼している意味が分かりません。結局、納品された記事を自分で修正するか、詳しくまとめた情報をライターさんにリライトしてもらうか、と言う状態になりました。

うたまる
うたまる

これ…最初から私が書いた方がよくない?

目的意識を共有できなかった

記事制作とは別に問題だったのは、SEO会社と目的意識を共有できなかったことです。

私がSEO対策を行うのは売上げを上げるためです。しかし、SEO会社は検索順位を上げることがゴールになっていました。

どんなやりとりがあったかと言うと、例えば私がネット販売をやっているりんご農家だったとします。

SEO会社
SEO会社

「りんご 訳あり」のキーワードも追加しましょう!

うたまる
うたまる

訳ありりんごはほとんど販売していないので、そのキーワードはやめておきましょう。

SEO会社
SEO会社

でも、競合が少ないので検索順位が上がりやすいです!

うたまる
うたまる

イヤイヤ…販売できる数がないんです。

一応、このキーワードは対策しないことになったのですが、次の打ち合わせでも同じ話がでてきました。さらに、その次の打ち合わせにもこの話がでてきて、結局、同じやり取りを4、5回しました。

SEO会社はなぜこのキーワードのこだわったのでしょうか?仮に「りんご 訳あり」で検索順位が1位になったとして、何かメリットがあるでしょうか?いくら検索順位が上がっても、売上げにつながらなければ意味がありません。

アクセス数を伸ばすことはできるかもしれませんが、「りんご 訳あり」でサイトに流入したとしても販売できる商品がないのですから。

SEO対策のキーワードを選ぶ際に、検索ボリュームが多い、競合が少ないなどの指標はもちろん重要です。ただし、その先にお客様がいてコンバージョンにつながるかどうかも考える必要があります。

これでは、手段が目的になってしまっています。

結論、「やってもらうことがない」

私はこれらの件から、SEO会社に「やってもらうことがない」という結論を出しました。

途中から記事制作の作業はすべて私が担当することになったので、SEO会社の作業がほとんどなくなりました。

その他の作業にソーシャルブックマーク配信と検索順位のレポートを出してもらっていたのですが、これだけのために契約を継続するのは、お互いにメリットがないだろうと考え、契約終了としました。

コンサル業務だけを依頼しようかとも考えたのですが、ここまでの間に有益なアドバイスも特になかったので、それもやめました。SEOの書籍やWebサイトに載っている以上の情報は聞けませんでした。

その後のSEO対策をどう進めたか

今後のSEO対策をどう進めようか悩んだ結果、私が考えた選択肢はこの3つでした。

  1. 他のSEO会社を探す
  2. 記事制作のみライターさんに直接お願いする
  3. 外注せずにすべて社内で行う

私はこの中の③を選びました。

これから新しいSEO会社・ライターさんを見つけるのは難しいだろうと思ったのと、ユーザーの役に立つコンテンツを作ることが結果的に売り上げに結び付くのではないかと考え、SEO対策を内製化することにしました。ユーザーが知りたいことと、それに対する答えを持っているのは社内の人間です。それなら、社内でコンテンツを書いた方がより良い情報をお客様にお伝えできるのではないかと考えました。

ちなみに、「SEO対策を内製化する」と言っても、社内のWeb担当は私一人。そうです、私が一人でやりまーす(꒪ཀ꒪) 。

まとめ

記事制作について

品質の高いコンテンツを求めるのであれば、中途半端にしか関われないライターではしんどいと思います。

ユーザーのニーズや商品・サービスの強みといった情報は、クライアント側にしかありません。それらの情報をライターさんと共有し、どういうコンテンツを作るのか、しっかり連携する必要があります。(依頼する側もそれなりの作業量が発生するので覚悟が必要。)

SEO会社に依頼する前に、1記事に対してどれぐらい時間をかけられるのか聞いてみるのも良いかもしれません。作業効率やコストを優先するSEO会社もあります。1記事、1記事、丁寧にコンテンツに向き合うことができないのであれば、コンテンツの質は期待できません。

あと、ライターと直接やり取りができない場合も要注意です。安い単価でライターに丸投げしている可能性があります。

SEO会社もコンテンツ制作に使える時間は決まっているはずです。利益を度外視したクオリティを求めても、お互い不幸になるだけなので、ライターさんとの連携が取れそうにないのであれば、外部に依頼せずに内製化することを考えた方が現実的かもしれません。

目的意識の共有について

SEO会社は私たちのお客様のことを知りません。管理画面上に出てくる数字しか判断材料がないので、私たちがユーザーの傾向やよく聞かれる質問などリアルなお客様の様子を把握して情報共有をする必要があります。

それでも、管理画面やツール上の数字しか見ないのであれば、そのSEO会社は必要ありません。私たちのお客様は人間です、検索エンジンではありません。売り上げや集客に貢献しないようなキーワードをゴリ押ししてきたときは要注意です。

SEO会社に依頼するのと内製化するのどっちがいい?

今回、依頼したSEO会社の成果が全くなかったわけではありません。アクセス数も増えましたし、検索順位も多少上がりました。

もし、「SEO対策をしたいけど手も足もでない」となっているのであれば、多少の無駄を覚悟した上で、SEO会社に依頼した方がいいと思います。SEO会社のやり方を見て、その後に内製化を考えるのもひとつの手段だと思います。

私がSEO対策を内製化することにしたのは、ユーザーの役に立つコンテンツを提供したかったから、ただそれだけです。

ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる

Googleが掲げる10の事実

Googleが言っているこの言葉がSEOで最も大事なことだと私は思っています。

もちろん、私も売上げを上げるためにSEO対策をしています。ですが、肝心のユーザーを置き去りにしたコンテンツを量産しても売上げにはつながらないだろう、Googleが求めるユーザーファーストのコンテンツが結果的に売上げにつながってくれるだろう、という考えのもと、SEO対策を行っています。

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