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中小企業のぼっちWeb担のブログ

コンテンツ記事は外注or内製どっちがいい?

Web担当のうたまるです。どーもです。

集客のために自社メディアを運用する企業が増えてきました。同様に、私が勤める会社でも定期的にWebコンテンツを更新しています。

ここで課題になるのが、記事制作を「外部に依頼する」か「社内で書く」かどのように進めるかです。私はどちらの方法も試した結果、社内で書いた方が良い成果が出ました。

今日は、記事制作を外注or内製でどのような違いがあったかをご紹介します。

外部に記事を依頼した結果

これまで4社に記事を発注しました。しかし、4社共に下記の問題点がありました。

  • 情報が薄い
  • ターゲットのニーズがずれている
  • 同じような記事が納品される
  • オリジナリティがない

これは個人的な感想ですが、どの記事も読んでいて面白くないです。すでに他のサイトに書かれている情報をなぞっただけの退屈な記事ばかりでした。Googleが重視する「オリジナリティのあるコンテンツ」には程遠い印象でした。

そして、このような結果になりました。

  • アクセス数が増えない
  • 検索順位が上がらない

記事外注4社のクオリティ比較

①ごみ記事

SEO会社Aに依頼した記事。誤字脱字だらけ、日本語がおかしい、情報が間違っている、話の整合性が取れていないなど、酷いごみ記事。

②他社サイトのリライト記事

SEO会社Bに依頼した記事。ネット上に公開されている情報を切り貼りしたリライト記事。

③文字数かさ増し記事

1文字〇円の制作会社に依頼した記事。SEO会社Bのような他社サイトのリライト記事。さらに、○○○○文字以上納品、という契約だったので、無駄な情報で文字数がかさ増しされていました。

④とりあえずOKな記事

SEO会社Cに依頼した記事。ライターが取材をして、記事を書く流れでしたが、イマイチな印象。とりあえずOKにはしましたが、取材で話した内容が反映されていなかったり、知識不足からか情報が薄い。

記事外注4社の共通点

SEOの参考書によく書かれている下記の点はクリアしていました。

  • 検索ボリュームのあるキーワードを選んでいる
  • 各見出しにキーワードを盛り込んでいる
  • 共起語を意識している
  • コピーコンテンツになっていない

マニュアル化しやすく、ツールで簡単にチェックできるポイントはクリアしていました。しかし、これらをクリアしているだけでは、アクセス数も増えませんし、検索順位も上がりません。

社内で記事を書いた結果

社内で記事を書いた結果、下記の成果が上がりました。

  • アクセス数が増えた
  • 検索順位が上がった
  • HP経由のコンバージョンが増えた

記事制作を内製化したことで、「ユーザーが知りたい情報」をより深く詳しく書けます。その結果、ニッチキーワードの検索順位が上がりました。これが良い成果につながったのではないかと思っています。

また、キーワードの選び方にも違いが出ました。

記事外注の制作会社は、キーワードプランナーなどのツールを使って検索需要のあるキーワードを探します。

社内で書く場合は、ツールに加えて、お客様からの質問や要望など、実際の声からキーワードを探します。そのため、ツールでは見つけられないキーワードで記事を書くことができ、競合の少ないキーワードを狙えました。

記事制作は社内で行う方針にしました

外注と内製で記事制作をしてみて、私は「内製」の方がメリットが大きいと考えたので、記事制作は社内で書く方針にしました。

その理由はこちら。

  1. 長い目で見ると、コストダウンになる
  2. 外注してもそれほど手間が減らない
  3. 精度の高い記事が書ける
  4. 企業の特色を出しやすい
  5. 社内にノウハウを蓄積できる

特に①②③が大きな理由。

①長い目で見ると、コストダウンになる

継続的にメディアを運用するなら、ずっと外部に依頼し続けるよりも、書籍購入や外部講師に依頼して社内教育をした方が、結果的にコストダウンになります。

②外注してもそれほど手間が減らない

制作会社に依頼しても、想像以上にやり取りの手間がかかりました。

記事を書く前に、ターゲット、記事テーマ、記事構成の確認作業があるのですが、その時点でだいたい間違っていました。その問題点を伝えて、情報を集めて、整理して、制作側に伝える、という作業は依頼する側の負担です。これだけでかなりの時間と労力を使います。

その結果、思ったのが「自分で書いた方が早くない?」でした。

③精度の高い記事が書ける

当たり前ですが、外部のライターよりも社内にいる人間の方が、自社の商品やサービスに詳しいです。ユーザー像が見えているのも社内の人でしょう。より多くの情報を持っている人が書いた方が精度は高くなります。

過去に依頼したライターは「間違えてはいけない」と思うあまり、難しい話題を避けていました。また、記事の空気感というか、ニュアンスが一致せず、アフィリエイターみたいな煽り記事が納品されたこともあります。

記事外注の問題点

制作会社とやり取りをしていて、違和感を感じたのが、情報のすり合わせや、打ち合わせをほとんどしなかったことです。

「書く準備」に時間をかけられない

制作会社とのやり取りの中で感じたのは、「書く準備」に時間をかけられないという雰囲気でした。作業ノルマみたいなものがあるのでしょうか。。。

というのも、1つの記事を作る上で、実際に「書く」作業はほんの一部の作業。例えば、私が記事を書くときは、ざっくり次の手順で書きます。

  1. ターゲットを設定する
  2. ニーズを調べる
  3. テーマを決める
  4. 情報収集をする
  5. 記事の構成を決める
  6. 文章を書く
  7. 見直しをする

文章を書くのは7つある手順の内の6番目、つまり最後の方に行う作業。書く前にかなりの準備を要します。制作時間の内、準備にかける時間の方が多いぐらいです。

しかし、どの制作会社も準備にかけられる時間が、かなり限られている様子でした。結果的にインプットの作業ができていないので、記事としてアウトプットされる情報が薄くなります。

「文章が書けない」のではなく「情報収集ができていない」

先ほどの「書く準備」の工程の中で、特に時間がかかる作業が情報収集です。しかし、制作会社は業務を効率化するあまり、情報収集の作業がおざなりになっているように感じました。

私が依頼した4社は、こんな最低限のやり取りしかできませんでした。

  1. 外注:キーワード(テーマ)を決める
  2. 私:キーワード(テーマ)をチェックする
  3. 外注:記事構成を作成する
  4. 私:記事構成をチェックをする
  5. 外注:記事を書く
  6. 私:記事をチェックする

記事構成のチェックがない場合や、30分程度の取材がある場合など、多少の違いはありますが、情報収集に時間をかけられないのは4社とも同じのようです。

ということは、どうやっても情報源は他社サイトの記事や書籍など、すでに公開・周知されている情報です。参考サイトの情報を切り貼りして、コピーコンテンツにならないように書き換える。こんな作業になっています。

情報収集ができるか、できないかが判断基準のひとつ

私個人的には、人手と教育コストを割けるなら、記事制作は社内で行う方がおすすめです。

これまで、4社に記事制作を依頼しました。しかし、どの会社に頼んでも納得のいくクオリティの記事は納品されませんでした。

3社目の契約を終了した時点で、どの制作会社も情報収集ができていないことは気づいていました。そこで、4社目に依頼した会社はライターが取材対応をしてくれるということで契約しました。しかし、取材時間も短く、事前リサーチも表面的にしかできていないため、やはり情報の薄い記事が納品されました。

もっと、記事制作にしっかり関わってもらえそうな制作会社を探しましたが、見つけられませんでした。また、それだけ費用も高額になるため、断念せざるを得ませんでした。

もし、記事制作を外部に依頼して上手くいっていないのであれば、一度、社内で行ってみるのがおすすめです。逆に、これから外注しようと思っている方は、取材や事前調査にどれぐらいマンパワーを割いてもらえるのか、聞いておいた方がいいです。

「ネットで情報を集めます」という制作会社は要注意です。それっぽい記事は書けるかもしれませんが、Googleに評価されるような品質の高い記事は難しいかもしれません。

おまけの話

記事制作は内製がおすすめと言いましたが、人手や予算の都合で外部に依頼することもあると思います。

その時は、制作会社のライターに情報を渡す手間を惜しまないで欲しいです。外部の人が商品やサービス、ターゲットが求める情報、それらすべてを自力で調べて理解するなんて到底無理です。クライアントの協力なしに調べようがありません。

「お金を払ってるんだから、すべて丸投げで良質なコンテンツを作れ、プロだろ」という上司がうちにもいます。しかし、逆に聞きたい「どうやって?」

どんなに業界に特化したライターを見つけても、リサーチには限界があります。プロは魔法使いではありません。超能力者でもありません。情報は空から降ってきません。あなたの会社の中にしか情報はありません。

「プロだろ」なんて、馬鹿なことを言っていないで、さっさと社内の情報を集めてください。

Googleが評価するようなオリジナリティのある、品質の高い記事を書いて欲しいなら、丸投げではできません。外注するにしても、内製するにしても、コンテンツ制作は労力のかかる作業です。

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